「夏が来れば思い出す・・」この扇風機の最悪のデザインフィロソフィー


夏ですねぇ~!
そんな季節に扇風機を稼働させるたびに、毎年・毎回、最高に腹が立つ思いを提供してくれる出会いがあります。
この暑さの中で、今年もそれに出会っちまったので、皆さんに紹介します。
それがこの扇風機のデザインに込められたフィロソフィー。
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もともと安価な扇風機市場。数ある低価格扇風機のなかで、売り場のPOPなどで何とか『ion(イオン)』という差別化戦略を採っていたのがこの扇風機でした。
でも、私は、最初っから

『そもそも、ion(イオン)なんて興味ない。扇風機の基本性能である、故障せずに手入れが簡単な商品が良い』

という価値判断で、ブランドである「TOS★IBA」を選びました。

しかしながら、スイッチのデザインを良く確認せずに購入したのが最大のミスだっとということに、実際に使って見て初めて気が付きました (ー_ー)!!

ということで、写真で一番目立つボタンを良く見てください。

そもそも一番目立って、操作しやすい緑色のボタン。ここには、利用者が一番良く使うボタンをアサインするのがユーザーインターフェースのデザインの基本です。

しかしながら、この腹立たしいデザインを考えたデザイナーは、最も目立つこのボタンを、「量販店の展示場の人目を引くため」に、商品の差別化要因として推している「ion(イオン)」機能の「ON/OFF」ボタンにアサインしてしまったのです。一度ONにした後はおそらく一度も押されないであろうボタンのために・・・・。

そして、最も使う電源の「ON/OFF」を、あろうことか、目立たない4つのボタンの一つにアサインして、「ion(イオン)」ボタンの脇役の位置に追いやってしまったのです!!

『なにこれ? 信じられない・・・』

この、想像だにしないデザイン発想に、心底腹が立つ状況に追いやられたのは、自宅で組み立てて、風呂上りに足の指先でスイッチを入れようとする時でありまして、それはそれはもう後の祭りなのです・・・。

それ以来、この扇風機を付ける度に、「腹が立つなぁ」と思いながらスイッチを入れています。その怒りのせいか、電源スイッチのシートは剥がれて、醜い状態に・・・。
電源スイッチの次に腹が立つのは、電源スイッチの次に良く使う「風量調整」のボタンが、いったいどれなのかが表示だけでは分からないということ。
みなさんの中で、どのボタンが風量調整のボタンか、分かります?
答えは「連続風」のボタン。押すたびに風力が変化するというもの(^^;
だれがその表示で理解できるぅ?
よくもまあ、ここまで使いにくいボタンデザインが出来たものだと思います。

『間瀬さん!けなしすぎ!3000円もしない商品をつかまえて!』

という声も聞こえます(^^;
しかし問題は、これが一流企業の「TOS★IBA」さんの商品だからこそ、私は残念でたまらないのです!

高々3000円の商品ということは、購入する顧客の数は、液晶テレビよりも何倍も多いのです。だからブランド毀損の被害も大きくなるのです。高価な商品は、その分設計や顧客満足の事前検証もしっかり行われて、こうした低いレベルの顧客不満足が発生する確率はぐっと減ります。
万が一発生しても、コールセンター等の対応もできて、品質レベルの問題であればしっかりとした修理も対応できるなど、丁寧な顧客対応をすることで評判の挽回の機会もあります。

しかし、3000円の商品では、そこまで対応ができません。
しかるに、顧客不満足の被害は拡大してし続けます。
SNSの時代、こうした内容をFBで公開するような輩も(^^;)発生します。市場でこうした悪評が立っていることをモニタリングする機能がなければ、それは会社にはフィードバックされず、ブランド毀損は対策がなされぬまま継続します。
だからこそ、一流の企業は、低価格のOEM商品についても、慎重な品質確認が必要であり、それがブランドの維持につながるのです。

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お客さんがその商品に求める基本的な価値を無視して、独りよがりな発想で行った商品企画と、それを実際の設計に落とし込んだ後のユーザビリティ調査の声を顧みないデザインプロセスと、「売れればその後は知ったことか」という顧客軽視の発想の結果が、これほど長時間にわたってブランドを毀損し続けるのだということを、どうして気が付かないのかと、本当に悲しく思います。

皆さんも、ぜひとも「お客さん視点のフツーの感覚」で、商品をデザインするように、心がけましょうね!

くわばらくわばら

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