100億倍のダイナミックレンジを目指して! 第1回

実は、今年の夏に実施した「星空シート製作教室」の星空シートでは、ギガスターのテクノロジーの一部を採用していません。あまり詳しくは書けないのですが、その技術を使わないと、本当の宇宙がもつ、空間的な広がりが再現できません。それは、ずばり「星の明るさ」のダイナミックレンジです。

実は、ギガスターの最大のこだわりは、明るい星から暗い星までを、「点」の星のまま、忠実に再現すること。技術的な課題のほとんどすべては、このこだわりを高いレベルで再現することに尽きるといっても良いです。 そこで、数回にわたって、実際の星のデータを参考に、自然が持つダイナミックレンジの広さについて考るとともに、、ギガスターが目指す「100億倍のダイナミックレンジ」についても紹介したいと思います。

★ 第1回 星の明るさって何?

みなさん、星には明るさがあり、それは「何等星」という形で表現…することはご存知ですよね?目で見える最も暗い星は、約6等星です。 星の等級は、昔の研究者が、肉眼で見える明るい星を1等星として、最も暗い星を6等星として、その間を5等分してきまました。実際には、6等星は1等星の100分の1の明るさで、1等星増えるたびに、約2.5分の1の明るさ(2.51倍暗い) になります。つまり、2.51×2.51×2.51・・・と5回かけると、100倍になるわけです。

で、太陽や月を除いた、肉眼でまあ「点」で見える星で最も明るい星は、金星で、マイナス4.8等級くらいになります。ざっくりマイナス5等級ですかね。これは上記計算で行くと、-5=1-6 ですから、1等星よりも6等級明るいわけで、1等星が251分の輝きをひとつの星が放っているということです。 金星は惑星ですので明るいのですが、惑星のように太陽の光を反射している星を除いて、自分で光っている星の中で一案明るい星は、冬の南の空でぎらぎら輝く、おおいぬ座のアルファ星「シリウス」で、マイナス1.4等星くらいです。

実は、星の等級は、星の実際の明るさと、地球からの距離で決まってきます。 つまり、実際は暗い星でも地球に近ければ明るく見えますし、めちゃ明るい星でも、遠くにある星は暗く見えます。 そこで、星の実際の明るさを語る際には、「絶対等級」と言って、一定の距離から見た明るさで表現します。絶対等級で言うと、太陽は、4.75等級で、それほど明るいクチではありません。 今知られている最も絶対等級が明るい星は、「はえ座AB」という星で、絶対等級は、マイナス12.2等級と、太陽580万個分の光を放っています。しかし地球から見ると、5.4等星と、目で見えるかぎりぎりの暗い目立たない星です。 ちなみに太陽は、地球から見ると、マイナス26.8等星なので、この星は、約32等級も暗く見えているのです。(約6兆分の1の明るさ) 太陽の約600万倍明るいのに、地球から見ると、6兆分の1の明るさに見える。 なぜでしょう?みなさん想像つきますよね?そうです、地球から遠く離れているからです。計算すると、地球から太陽の距離の、約60億倍遠いところで光っている計算になります。これは、約10万光年となります。

宇宙の大きさは、137億光年と呼ばれています。もっとも近い恒星が、ケンタウルスα星で約4.4光年です。「はえ座AB」は、それよりはずっと遠いですが、宇宙のサイズから見ると、10万分の1の距離です。宇宙には、「はえ座AB」よりもずっと明るい星はたくさんあるかもしれませんが、今知られるトップクラスの星が、宇宙のサイズの10万分の1の近いところで輝いていても、目で見えるぎりぎりの暗い星になってしまうわけです。では、宇宙の大部分にある普通の星は、地球から見るといったいどれくらい暗く見えてしまうのでしょう!!

なんか考え出すと、わけわからなくなってしまいますね。

600万倍も明るいのに、6兆倍も暗い、それは、60億倍遠いから。でもそれでも宇宙のサイズの10万分の1の距離感!!!????

宇宙はこのように、人間の感覚を超えた、「桁数」の感覚で考える必要があるように、広大で、奥深いもののようですね・・・・

昔から、宇宙は、夜になると私たちの頭の上に広がっています。 その光に魅せられた科学者たちは、肉眼では見えない暗い星を求めて、望遠鏡を開発し、どんどんその「宇宙の認識」のサイズを拡大してきました。
その興味の対象としての「星空」を、できるだけ忠実に再現したいと思って、私たちは「ギガスター」プラネタリウムを開発することにしました。

次回は、そんなギガスターが目指す「100億倍のダイナミックレンジ」について紹介させてもらいます。

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