GIGASTAR® 新しい星空体験をあなたに! 今話題の AiRScouter(エアスカウター)を導入します!!!


先日発表されたブラザーの新しいシースルー型ヘッドマウントディスプレイ「AiRScouter (エアスカウター)WD-200S」を、ギガスター実行委員会(8月1日から特定非営利活動法人ギガスター)で1台、導入することになりました(^^)
そこで、今後の活動の方向性について、紹介します!
お友達への拡散もぜひともお願いしま~す!

今回も長文だぞ~!

>>エアスカウターとは?

エアスカウターは、頭に装着すると目の前にパソコンやスマホの画面などをシースルーで表示できる装置です。
私が勤めるブラザー工業株式会社が商品化したもので、今回購入するものは2012年6月に発売された第1世代からさらにグレードアップした第2世代になります。

■エアスカウター
http://www.brother.co.jp/special/hmd/index.htm

>>エアスカウターを何に活用するの?

GIGASTAR®やプラネタリウムでは、微細な星を観察するために周囲を真っ暗にする必要があります。そのため、聴覚に障がいがある方に情報を伝える手段に工夫が必要です。
しかし、字幕を投影すると観察の邪魔になりますし、手元のスマホでも画面の光が邪魔になります。映画館のように明るい作品の字幕であれば良いのですが、僅かな光でも見えなくなってしまう星空観察では、致命的なのです。
こうした課題があるので、特別投影とならざるを得なくなり、障がいのある方は一般の方と同じ番組を楽しむという当たり前の体験を共有できないのです。

そこで、エアスカウターのようなヘッドマウントディスプレイの「周囲に影響を与えずに個別に情報を提供できる」という機能に着目して、GIGASTAR®やプラネタリウムでの字幕システムに活用して、だれでもが同じように楽しめるプラネタリウムのバリアフリーに活用しようと思いました。

>>実際、どれくらい困っているの?

そこで、まずは「状況の把握」が大切ということで、3年前に全国の150の科学館の窓口に電話調査をしました。調査内容は超シンプルな以下の質問でした。

『友人と一緒にプラネタリウムを見たいのだが友人は耳が聞こえない。プラネタリウムの星空を一緒に楽しむことはできますか?』

知り合いの科学館では、窓口に出た方の声に聞き覚えがあった方もありましたが、あえて一人のお客さんとして実地調査をしまして、そのあとに「実は、間瀬です!」と言って素性を明かすという、いくぶんご迷惑をおかけした調査でもありました。

その結果は以下のようであり、プラネタリウムという特殊な環境ゆえに、その情報保障、ノーマライゼーションは極めて遅れているとうことが分かりました。

■字幕投影は対応していない  87%
■年1~3回の特別番組で対応 13%
■いつでもOK         0%

この調査で印象的だったのは、字幕投影に対応できていない科学館の学芸員のみなさんが、口々に「字幕投影は本当は行いたいんですが、いまのところ、できていないんです・・・ごめんなさいね」と、大変申し訳なさそうに回答いただいたことでした。
「星空をより多くの市民に届けたい」と思っている現場の皆さんにとっても、これは大きな課題であるということがはっきり分かりました。

また、科学館に訪れる範囲の人口が多い場合、字幕投影の特別番組を組んでも、定員を割り込むことは少ないようですが、人口が少ない地域では、需要者が少なく、特別投影を組んでもお客さんが集まらないという状況があり、これが特別投影が定着しない要因の一つであることが分かりました。

確かに、健聴者の方は「プラネタリウムに行きたい」と思った時にすぐにその思いは叶いますが、字幕投影の場合は「4か月後のこの日に来てください」となるわけです。そのお子さんが、ことさらに星空に興味があれば別ですが、普通は「まあいいか・・・」になってしまいます。

これは、子どもの学習の機会が平等に与えられていないことであり、ノーマライゼーションの実現が求められている所以だと思いました。

150の科学館への電話調査は、結構時間が掛り、電話口をあてる耳が痛くなりましたが、文字だけのアンケートでは得られない、電話インタビューしたからこそ感じられた実感値であったと思います。

こうした市場調査を経て、天文教育のノーマライゼーションを目的とした、聴覚障がい者における情報保障という課題を確認でき、天文教育普及に取り組む一人の人間として、そして、ブラザーという会社に勤める従業員の一人として、この取り組みに真剣に取り組もうと思いました。

そうして、後述するブラザー従業員ボランティアよる検討活動がスタートした次第です。

>>ブラザーのエアスカウターを選んだ理由は?

大変な話題になった、Google の「Glass」をはじめ、こうした装置は各社で発表されています。しかし、実際に市場で入手できる製品はそうは多くありません。
そこで、市場で調達できる製品をいろいろ検討してきまして、最終的にブラザーのものを選びました。

その第1の理由は、エアスカウターはもともと作業支援という産業目的で開発されていることもあり、設計思想が「参考情報を適切に提供する」ことに徹していることでした。つまり、本来人間が観察しなくてはいけない「主」が存在していて、ヘッドマウントディスプレイで提供する情報は、その「主」に対する人間の活動で必要になる「従」を提供することに徹するという設計思想が、星空の解説の字幕表示にぴったり合致するのです。

他の製品は、ゲームでの没入感を重要視したものや、立体視もできるようにした両眼タイプのもので、提供する画像が「主」になるものが多いです。Glass はその意味で合致するものでしたが、残念ながらGoogleの試験提供は終了し、今では入手することはできません。市場で入手できないものは採用できません。

>>とは言うものの第1世代では、まだまだだった・・・

エアスカウターが良い!ということでスタートした検討活動ですが、第1世代のエアスカウターは、裸眼の人でも、度の入っていないメガネを掛けなければいけない方式だったので、まだまだ「従に徹する」ところに行きつけていない状況でした。
具体的には、私は普段メガネを掛けないので、フレームのあるメガネを掛けることは、たとえ透明なガラスでもとても違和感があり、長時間付けているとメガネを支える鼻が所が痛くなってきます。

結果的に「字幕を見るためにいろいろ余分なものを付けて大騒ぎ」な感じがしてとてもイヤでした。

一方、メガネを掛けている人の場合、二重にメガネを掛ける必要はありませんでしたが、メガネの上に乗っける感じでしたので、装着方法に大きな課題があり、メガネを掛けている顔の小さなお子さんでは、装着すること自体が困難と言う状況でした。また鼻の圧迫はさらに大きく、装着の違和感はさらに大きいものがありました。

このまま現場に下ろしても混乱が起きることは明らかでした。会社から貸与してもらって検討を行っていることもあり、製品を改造することは許されず、利用者サイドでの工夫にも限界があります。

そこで残念ながら、第1世代のエアスカウターでは、科学館でのサービスレベルでの実証試験には進められないという結論になりました。

それから約1年半、次世代の商品の登場をずっと待ちわびていまして、とうとう先日発売になったということです!

>>すべての課題をクリアした、第2世代のエアスカウター!

プラネタリウムでの検証活動で明らかになった課題は、プラネタリウムに固有のモノではありませんでした。そこでブラザーの開発陣はその改善に取り組んだのだと思います。その結果、第2世代のエアスカウターでは、それらが見事に解決されたものになりました。とても嬉しく思いました。

さらに、独特の調整機構により、画面が見える位置を利用者が簡単に修正できて、例えば視野の端っこに字幕が見るようにして、わずかな視線移動で字幕を参照できるようにもできます。これにより、目の前の星空への影響を限りなく少なくすることができるようになりました。

これ以外に、簡単に装着できて、利用者にあわせて簡単にセッティングできること、プラネタリウムの大きさやGIGASTAR®のシートのサイズなど観察シーンに応じてピントが簡単に調整できることなども、重要な価値になります。

その期待の新製品が、8月頭から市場投入されるということから、8月末までの期間の創業補助金の資金で購入することが可能であることが分かり、購入を決断しました!(3分の2が補助対象となります(^^)/

>>ブラザー従業員ボランティアとの連携で、全国の科学館で実証試験を!

エアスカウターを活用した字幕システムについては、3年前からブラザー従業員ボランティアが「AiRScouter for Planeturium (ASP)」というチームを組んで、字幕化アプリやプラネでの実証試験などに取り組んできました。
もともと、全国の科学館で実証試験を行う予定でしたが、上記課題もあって次のステップに進むことが難しい状況でした。

今回、第2世代の装置が自由に活用できる状況になったため、今回購入したモノを活用してもらって、活動を次のステップに進めたいと思います。

そして今後は、ブラザーの従業員ボランティアだけでなく、私が所属する天文教育普及研究会や、日本プラネタリウム協議会に所属する全国の天文教育関係者の皆さんにも声掛けして、この活動に賛同いただく方とともに、プラネタリウムにおける聴覚障がい者の情報保障というテーマのもと、活動を進めて行きたいと思います。

興味のある方は、ぜひ、私まで、コンタクトしてください!

info@gigastar.jp

この分野においても、チャレンジは、始まったばかりです!

*なお、ここに記載されている情報は間瀬康文の個人的見解であり、ブラザー工業株式会社の公式見解ではありません。

 

第2世代のエアスカウター うん!これならいける! ブラザーコミュニケーションスペースにて、どなたでも体験できます! ■ブラザーコミュニケーションスペース http://www.brother.co.jp/bcs/ー 場所: ブラザーコミュニケーションスペース

第2世代のエアスカウター
うん!これならいける!
ブラザーコミュニケーションスペースにて、どなたでも体験できます!
■ブラザーコミュニケーションスペース
http://www.brother.co.jp/bcs/ー 場所: ブラザーコミュニケーションスペース

字幕を視野の左上の位置に設定して、ちら見するようにしたセッティング。星を見る際に、装置があまり邪魔にならない。ー 場所: ブラザーコミュニケーションスペース

字幕を視野の左上の位置に設定して、ちら見するようにしたセッティング。星を見る際に、装置があまり邪魔にならない。ー 場所: ブラザーコミュニケーションスペース

字幕をちら見している時の視線の様子。 これくらいであれば、映画で字幕を見る時に画面の下に視線を移動するくらいの感じで、字幕を読むことができます。ー 場所: ブラザーコミュニケーションスペース

字幕をちら見している時の視線の様子。
これくらいであれば、映画で字幕を見る時に画面の下に視線を移動するくらいの感じで、字幕を読むことができます。ー 場所: ブラザーコミュニケーションスペース

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